今が青春


 生徒も教師も、それぞれに秘密があり、葛藤をかかえている。宮藤官九郎脚本の『ごめんね青春!』(TBS)は、男子高と女子高、おちこぼれとエリート、仏教とキリスト教という相反する学校の合併をきっかけに、関係者が壁を乗り越える青春ドラマだ。
 過去を振り払い、今と正面から向き合うのは、生徒だけではない。教師のような大人たちも、新しい自分に生まれ変わるのだ。
 自分が変わるためには、だれかに謝罪を入れなければならない。迷惑をかけた他者、あるいは、これまでの自分に向けて。
 過程を経れば、回想の世界に浸って終わるのではなく、現在の世界に生きることができるのである。
 今が青春、なのだ。 

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