2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

思いの再生

日本初の長編アニメ『桃太郎 海の神兵』(日本、瀬尾光世)が、デジタル修復の丹念な作業によってよみがえった。 戦時中、徴兵でスタッフが大幅に減る中、執念で完成した本作。桃太郎指揮の下、動物たちが鬼ヶ島を制圧するという国策話を建前にしつつ、絵作…

驚異のCG

『ファインディング・ドリー』(米国、アンドリュー・スタントン)は、ナンヨウハギのドリーが、クマノミ親子やタコの協力で、生き別れの両親を探しに行く。 リアルで愛らしい海洋生物たちの活き活きした動き。CGアニメの進歩は、驚くべきものだ。

場面作り

『暗殺』(韓国、チェ・ドンフン)は、日本統治下の韓国で、独立軍のスナイパーと暗殺請負人を日本政府の密偵が戦わせる。 1930〜40年代までの場面作りを徹底。三つ巴のサスペンスとアクションに、緩みはない。

タンゴ人生

アルゼンチンタンゴの伝説的ペア、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペス。タンゴとのかかわりを壮年の一時期だけで終わらせるのではない。ペア解消後、80歳を超えてもなお、踊りや指導を続けている。 愛と葛藤に満ちたタンゴ人生。『ラスト・タンゴ』…

固執

『死霊館 エンフィールド事件』(米国、ジェームズ・ワン)は、実在の事件を題材にしたホラーだ。英国の母子家庭が、住人だった老人の霊によって、日夜、恐怖にさらされる。 霊を追い払ってからも、一家は、その家で暮らす。これほどひどい目に遭ってまでも…

恐怖

『恐怖のメロディ』(米国、クリント・イーストウッド)では、ラジオのDJが視聴者の女にストーキングされる。 遊びを遊びと思わない女の執拗さは、都合のいい女を求めた男へのしっぺ返しだ。 女好きの男こそ、女の怖さも知っている。

しがらみを脱いで

崔実『ジニのパズル』(講談社)は、時代と国境を超えて居場所を見出す少女の自分史だ。 ごまかしに敏感で、生き方に不器用なほど、社会の制約が息苦しく感じられるもの。ジニには、そんなしがらみを脱ぎ捨てるしなやかさがある。

すべては地続き

困窮者の駆け込み団体で繰り広げられるシリアスな日常。生活は、あらゆる事象と地続きである。各々の意思決定も、内外の政策によって、左右されるのだ。 青年団『ニッポン・サポート・センター』(吉祥寺シアター)は、一段と洗練された群像劇によって、観る…

被写体

聴覚障害虚偽説・作曲者ゴースト説を報道されて以来、自宅のマンションに閉じこもる佐村河内守。森達也久しぶりのドキュメンタリー『FAKE』(日本)は、彼と妻のやり取りを丹念に撮影する。 彼を利用した新垣隆も、テレビ局やライターも、彼以上にうさんくさ…

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