2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧
いくつかの手がけてる道筋がありますでしょう。あえて僕はテーマとか言わないんですが。自分のやっている道筋があって、たとえば長崎をずっと撮ってるとか、沖縄を撮りつづけてるとか、占領も同じことですが、終わりがないんです。多分、死ぬまでかかわり続…
少子化政策で中絶を強要されたり、ダム建設によって不便な山上への移住を強制させられたり……。 『長江にいきる 秉愛(ビンアイ)の物語』(中国、フォン・イェン)の農民夫人は、それでもたくましく生きる。 だが、政府は、彼女たちのたくましさに甘えてばか…
イスラエル占領地の新婦が、国境の検問所で、出入国の手続きをめぐって振り回されるという『シリアの花嫁』(イスラエル・フランス・ドイツ、エラン・リクリス)を、他人事として笑うべきではあるまい。 いずこの国でも、公的な手続きには、おかしなところが…
私たちがやっている身体の動きの感じは、日本語を話すことから離れては生まれ得ない。(岡田利規「私にとって「日本語が亡びる」ということ」『ユリイカ』2月号) 日本人が生活言語に無頓着になるときは、文化も亡びるときである。
僕は、小説については、きわめて楽観的です。なぜなら、小説より面白いものは、この世に存在しないんですからね。(高橋源一郎談―柴田元幸との対談集『小説の読み方、書き方、訳し方』河出書房新社) はたしてそうか? その疑問から、現代小説は始まるのであ…
つらいことが起きたときは、無理してがんばらないことです。……暮らしや仕事をお休みして、一日何もせずねころがって過ごしましょう。落ち込んで、何もしない、だらしない日があってもいいのです。そうやって、力を抜いたり入れたりすることを覚えておくと、…
生きているのか、死んでいるのか。 『チェンジリング』(米国、クリント・イーストウッド)の母親は、行方不明の子供を捜し続ける。 手がかりをつかんだかと思えば、すぐに裏切られる。 失望の連続こそが人生の現実だが、母親は可能性を信じて捜索を続ける。…
ポツドールの『愛の渦』(新宿シアタートップス)は乱交パーティの一夜をドキュメンタリータッチで描く。 何もないから自分を追いつめるしかないと思ったところはあります。で、それがいつしか普通になってしまって。ふと気付くと、一般の人の価値観では、と…
収賄、暴力、癒着、隠蔽……。 『ポチの告白』(日本、高橋玄)では、警察官の不祥事がこれでもかとばかりに映し出されている。 どれも、実態に即したものらしい。日々報道される警察の不正事件の多さを考えれば、うなずける。 組織内だけで通じる論理が横行し…