2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

作り変え

横尾 いろいろあるけど、勇気は大事だと思うんですよね。それは自分の作品を破壊する勇気なんですよ。破壊しないと創造が生まれないんです。僕は映画を観ても、作り変えちゃうんです。……人の作品をピカソのマネやベラスケスのように悪意を持ってオマージュす…

ウォーリーさん

そこに、その人がいるだけではない。 いる世界に遊びがある。 物語がある。

決断の経緯

第三者の介入する裁判で、被害者遺族の思いが十分に遂げられることはない。被告が無罪放免となれば、なおさらだ。 『女は二度決断する』(ドイツ、ファティ=アキン)では、夫と息子を殺された女が、実力行使に踏み切る。 彼女の行為を断罪すべきなのか? 決…

異界のようで…

路地・老人・猫・魚。『港町』(日本・米国、想田和弘)の舞台・岡山県牛窓町は、異界の地でありながら異界ではない。老婆のつぶやきも、漁師の手さばきにも、人の豊饒な歴史を感じさせる。

報道のバランス

世界を揺り動かす強大な軍事力を持つ米国。もう一つの武器は、マスメディアだ。メディアは、戦争を推進できるが、歯止めをかけることもできる。 『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』 (米国、スティーブン=スピルバーグ)のワシントン・ポストは、ベトナ…

思想の源泉

僕はもう「思想を持たない思想」だから。生半可な思想を持ってしまうと、その思想と共鳴した人間としか意思の疎通ができない、それならば思想は要らない。 そもそも絵画に思想なんか必要ないわけですよ。実際にセザンヌみたいに、林檎の絵とビクトワール山の…

映画の決断

迎合的な和平交渉か、覚悟の要る徹底抗戦か。 『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(英国、ジョー・ライト)は、第2次世界大戦下、ギリギリの選択を迫られた新しい指導者の苦悩を、若い秘書の視点と、鮮明な映像で見せている。 焦点を…

理想の晩年

90歳だが、いたって健康。気難しやで独り身だが、なじみのカフェやバーがあり、そばには、彼のことを気遣う仲間たちがいる。歌も演説も、自由気ままに、やらせてもらえる。 『ラッキー』(米国ジョン=キャロル=リンチ)の晩年は、老人の理想像だろう。ラス…

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