2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

人と資源

原発事故による放射能への不安などから、米国の美術館7館が、福島県立美術館にベン・シャーンの作品貸し出しを停止した。シャーンは、水爆実験で乗組員が被ばくした第五福竜丸事件を題材にするなど、核問題に関心のある画家だった。(「福島 届かない絵」『…

文学のテーマ

丹生谷 吉田健一の不思議さというか奇妙さは、近代日本の文学や批評の中心にあった「葛藤」や「不可能」あるいは「乗り越える」というテーマを、一切持っていないところにあると思うんです。(「対談 金井美恵子×丹生谷貴志 吉田健一が小説を書く時をめぐっ…

呪いの解除

呪いを解除する方法は祝福しかありません。自分の弱さや愚かさや邪悪さを含めて、自分を受け容れ、自分を抱きしめ、自分を愛すること。(内田樹『呪いの時代』新潮社) 嫉妬も妬みも、何も生み出しはしない。自身を不幸にし、相手も不幸にする。 不幸の連鎖…

現在形

iPhoneを使えば、どんな映画も検索して見られるだろう。しかし映画館で見るようなぜいたくな気持ちにはなれない。映画館では早回しできないし、後戻りもできない。すべてをゆだねなければならない。そういう状況は現代の社会では希少だからだ。(ヴィム・ベ…

小説のプロセス

文学にせよ、祈りにせよ、いったん言葉にした途端に何かが違ってしまい「ウソ」になってしまうことを敏感にとらえていた。 小島信夫さんや保坂和志さんと同じように、結果がわかるものや答えが出る小説は書かなかった。行き先を決めずにバスに乗ってしまうよ…

教育の場

『預言者』(フランス、ジャック=オーディアール)では、孤独なアラブ系青年が、刑務所でマフィアに仕え、友人を得ることで、成長する。 教育の場は、学校だけではない。

つながり

さびれた団地で暮らす頑固な老人たち。震災から逃れて、駆け落ちした若夫婦。 彼らをつなぐのは、世話好きな中年女性であり、集いの場であるキルトの家だ。 『キルトの家』(山田太一・作、総合テレビ)に登場するのは、家族関係に悩みを抱えた者ばかりだ。…

男の弱み

傑出した人間ほど、私生活に病的な傾向がある。 クリント・イーストウッドの解釈では、FBIの初代長官、ジョン・エドガー・フーバーも例外ではない。 著名事件の犯罪者を摘発して名を挙げ、要人たちの秘密を握って権力を握る一方、母親との関係に悩み、副…

アクセスカウンター