物語の寿命


 僕がこんなことを言うのはなんだけど、何度読み返したところで、わからないところ、説明のつかないところって必ず残ると思うんです。物語というのはもともとがそういうもの、というか、僕の考える物語というのはそういうものだから。だって何もかもが筋が通って、説明がつくのなら、そんなのわざわざ物語にする必要なんてないんです。
村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997−2009』文藝春秋

 わからないことがある限り、物語は、語られ、読まれ続ける。
 物語の寿命は尽きていない。

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