ウクライナドラマの緊迫感

 精神カウンセラーがボランティアの運転手として、いわくつきの人々を国境まで送り届ける。依頼人は、それぞれ複雑な事情がある。それだけでもドラマの要素として十分だが、運転手自身が離婚予定という事情に加え、救援基金で夫が汚職をしていたことを知るばかりか、妹の事故死に彼が絡んでいたというサスペンスが加わる。『ドライブ in ウクライナ』が現時点で放送したのは5話までだが、上記のドラマの背景として、進行中の戦争の傷跡が取り込まれ、緊迫感がいっそう増している。

 敵対するロシア側は登場させるのではなく、ウクライナ側の関係者の衝突と和解を描くことで、傷を抱える人が本当は何を望んでいるかを胸に突きつける。

     

 

アクセスカウンター