事件後の家庭

 夫の転落死の真相はいかに。『落下の解剖学』(フランス、ジュスティーヌ・トリエ)は、事件を究明する法定サスペンスであり、一見仲睦まじく見える家族の深遠であり、盲目の息子がとらえた非情な現実でもある。

 妻と息子の関係は、裁判の決着だけで修復できるわけではない。閉廷のあと、長い時間を費やすだろう。

      

 

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