異議としてのフィクション

 血のつながらない家族の犯罪。新聞の3面記事なら糾弾されて、おしまいというエピソードの背景を、是枝裕和は、柔軟に想像し、丹念に構成する。
万引き家族』(日本)は、フィクションの特性を存分に生かした力作だ。
 単純な道徳観で判断しがちな世間への異議申し立てにもなっている。

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