なること


 金が絡むが、金だけではない。情が絡むが、情だけでもない。
そして父になる』(日本、是枝裕和)の男は、病院による子どもの取り違えが発覚し、息子の交換を迫られる。
 血のつながりだけにこだわる男が、長年育てた子を手放すとき、つながりだけでは割り切れない思いに気付く。
 ひたすら真摯な男の迷い。今まで軽視していた身内や、環境の異なる相手家族との交流も、彼を揺り動かす。
 男が何者かになるとき、観る者も、何者かになっている。

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