目には目を

 銃社会に対抗するには、手荒な手段でしか、法案を可決できまい。『女神の見えざる手』(フランス・米国、ジョン・マッデン)は、そんな過程に基づくサスペンスだ。ジェシカ・チャスティン扮する凄腕のロビイストが違法すれすれの策を駆使してまで、工作活動に邁進。敵はもちろん、同僚さえ欺いて、銃規制法案可決をもくろむ。
 ときに弱さを見せ、スキャンダルで失脚しそうにもなるが、周到な秘策で窮地から這い上がる。緻密な戦術と、大胆な実行力。ロビイストとして彼女の徹底ぶりは、行動の善悪を超越し、爽快感を覚えさせる。

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