荒野の実在

あゝ、荒野』(日本、岸善幸)は、ボクシングに打ち込む二人の青年と、彼らを取り巻く人間たちの群像劇だ。寺山修司の小説を現代版にアレンジしたものだが、虚構の域にとどまる原作とは対照的な実在感がある。
 魂のこもった映像。肉感的な役者。前・後篇合わせて5時間を超える映画が終わってもなお、感触は消えない。

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