『マダム・マロリーと魔法のスパイス』(米国、ラッセ・ハルストレム)とのタイトルでも、中心はマダムと対決するインド人一家。フランス人料理店のオーナーたる彼女を向かい側のスパイス料理店で脅かす。
食材の争奪戦や上げ足取りで戦争状態の両店だが、放火や差別的落書きだけは許さない。蛮行を知ったオーナーは、張本人のシェフをすぐに解雇。誇り高きフランス人として、モラルに目覚めたのだ。
戦いにもルールがあり、戦ううちに芽生えるものもある。両店の若き男女は、レシピを教えあううちに恋仲に。マダムとインド人店長も、真剣な対決の末、熟年の独り身同士、意外なパートナーになる。
料理に国境はない。