物語の始まり


 何かが起きたあとではなく、何かが起きそうな場面。
 ロベール・ドアノーが被写体に選ぶのは、街のそんな光景だ。だれもいない建物よりも、人が映っている写真のほうが、微笑ましい物語の始まりを予感させる。
『生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー』(東京都写真美術館)には、彼の初期作品から後年のカラー作品など、200点が展示されている。

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