ドラマとリアリティ

 リアリティというのは現実が孕んでいる実際のリアリティとは違った質のものでなければならない。ドラマのリアリティは、もし本当のドラマのリアリティというものが生み出されたならば、そのリアリティの前で現実のリアリティ、ふつうはいかにもこれがリアルだと思ってみていたリアリティが自然主義写実主義に見えてしまうという、そういうリアリティ、そういうものがドラマのリアリティだと思うのですが、われわれの仕事の中でそれがなかなかうまく行かない。(木下順二「日本のドラマ」『歴史について』講談社文芸文庫

 あらゆるドラマは、リアリティとの格闘から生まれる。


 

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