改革勢力

『世界』11月号掲載の「大阪とデモクラシ――維新・万博・都市の地層」で指摘されるのは、既存の中間集団に攻勢をかけて勢力を増やす手法で、政権の安定基盤を維持できるかということだ。万博においても、パビリオンの簡易建設、ゴミ処分場の消滅や公費負担の増額、リアル開催の是非などが、疑問視されている。教育改革の苦悶を訴えた校長は処分され、貧しい生活者の居場所は閉鎖された。

 在阪ライターの木津毅は「大阪人としてのアイデンティティを強く持っているとは言えない僕も、この街がものすごい速さで変わっていくことに恐れを覚える。そこでは、声の小さな人間や立場の弱い人間がどんどん追いやられているように感じられるときがあるからだ」と、記している。

 改革者を自称する勢力の活動地域は、もはや府内だけではない。東京や他県でも、勢力を伸ばそうとしている。

                        

 

アクセスカウンター