少女の死

 まじめな女子高校生が実習生として勤めたコールセンターは、いわゆるブラック企業だった。学校にも両親にも彼女の訴えは理解されず、周囲の利害関係も絡んで追い込まれた彼女は、命を絶つしかなかった。ダンス仲間だった女性刑事は、少女真の問題として片づけられた事件を丹念に調べ、犠牲をもたらした政策や関係者の加害性をたどっていく。

『あしたの少女』(韓国、チョン=ジュリ)は、社会体制の不合理にまで触れつつ、少女と刑事に共通する不器用な生き様や、繊細な感情を交差させている。                 

     

 

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