彼らの救い

 万引きして逃走した少女が、スーパーの店長が追いかけられたため、車に轢かれて死んでしまう。『空白』(日本、吉田恵輔)の登場人物は、遺された父親を含め、それぞれ事情をかかえている。被害者も加害者も親族も、相手の内面が見えないことで、おびえたり、いきどおったり、距離を置こうとする。メディアの表面的な報道では見えない葛藤だ。人間関係の厄介さは、だれにもついてまわるが、そんな彼らでも、認めたり、寄り添う人がいるのが、救いだ。

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