『フォックスキャッチャー』(米国、ベネット・ミラー)は、財閥御曹司による五輪金メダリストの射殺事件を安直なセリフやエピソードに頼ることなく、じっくり浮かび上がらせていく。解明を急がない。登場人物それぞれに不可解さを残したまま、観る者の深部に迫るのだ。
割り切れない空気感を広げ、特異な事件が決して特定の人間の問題に収まっていないことを示すのである。
『フォックスキャッチャー』(米国、ベネット・ミラー)は、財閥御曹司による五輪金メダリストの射殺事件を安直なセリフやエピソードに頼ることなく、じっくり浮かび上がらせていく。解明を急がない。登場人物それぞれに不可解さを残したまま、観る者の深部に迫るのだ。
割り切れない空気感を広げ、特異な事件が決して特定の人間の問題に収まっていないことを示すのである。