2014-09-19 ワインのごとく スイスの孤独な教師が、女の残した古書をきっかけにリスボンを訪れる。著者の数奇な運命をたどりながら、新しい出会いに目覚めていく。 『リスボンに誘われて』(ドイツ・スイス・ポルトガル、ビレ・アウグスト)の構成は、オーソドックス。オーソドックスであるがゆえに、だれをも引き付け、共感させる。 味わいは、優雅で心地よい。旅先で教師が傾けるワインのように。