ワインのごとく


 スイスの孤独な教師が、女の残した古書をきっかけにリスボンを訪れる。著者の数奇な運命をたどりながら、新しい出会いに目覚めていく。
リスボンに誘われて』(ドイツ・スイス・ポルトガルビレ・アウグスト)の構成は、オーソドックス。オーソドックスであるがゆえに、だれをも引き付け、共感させる。
 味わいは、優雅で心地よい。旅先で教師が傾けるワインのように。

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