語り手の相手

平野 伊坂作品には視点の変化など複雑な要素も入りますが、いつも読者が迷子にならないようになっていますね。リーダビリティは意識されているんですか?

伊坂 いや、これは謙遜ではなく、僕ってあんまり読解力がないんですよ(笑)。飛ばし読みをしちゃうとか気を抜くと文章の意味がわからなくなったりして、だから、その僕にもわかるようにとなるから自分の小説でも読者へのサポートが入っちゃうのかと思います。  
(「対談 平野啓一郎×伊坂幸太郎」『ダ・ヴィンチ』4月号)

 あらゆる小説は、作者に向けて語られる。

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