ケータイ小説が一般小説に与える影響について、石田衣良は主張する。
ケータイ小説によって既存の小説が売れなくなっているわけでもないので、我々に対する影響はほとんどない。既存の作家が後から追いかけて書いたとしても、うまくはいかない。力を抜いて書いていると読者に思われてしまうからだ。今のケータイ小説は作家が全力で書いているからこそいいのだ。(日本経済新聞9日夕刊)
一般小説の傾向も指摘している。
……現代の日本の小説は登場人物の頭の中だけで物語が完結している“妄想系”の作品が多い。
傾向に服従するのか。別の道を探るのか。個々の作家に問われている。