幻の司馬作品

mukuku2007-08-04

街道をゆく』の編集担当者に、司馬遼太郎が編集記者時代の苦労を語っている。(朝日新聞4日夕刊『街道をついてゆく』村井重俊)

 もともと産経新聞記者の司馬さんは、文化部時代にある作家の原稿をもらうことにずいぶん苦労したという。
「ひどいときは、ついに締め切りに間に合わなかった。休載するわけにもいかず、僕が連載小説の続きを書いたこともあったんだ」
 戦後文学史を飾る作家だが、司馬さんには迷惑な人だったようだ。

 
 幻の司馬作品と言えようか。
 代役が別にいれば、作品は世に出せるのだから、『街道をゆく』だって、だれかの手で再開されても不思議ではない。だが残念ながら、司馬の代役を務められるほどの書き手は、存在しないようだ。

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