当事者

 幼い娘が失踪し、行方を捜して、母親は必死になる。ビラをまき、テレビ番組の被写体となり、警察にもたびたび懇願し、手掛かりを見つけたとなれば、いたずら電話に飛びつく。

『ミッシング』(日本、吉田恵輔)で石原さとみが熱演する母親は、鬼気迫るが故にリアルだ。テレビ局員やネット閲覧者からすれば、消費ネタにすぎないが、当事者やその家族にとっては、人の注目うんぬんにかかわらず、生涯、追い続けるべきものであり、忘れられない事件なのだ。

      

 

アクセスカウンター