報道の本道

 資金も機材も乏しく、要人に接触するつてもない。しかも、記者は全員、被差別階層の女性たちだ。『燃えあがる女性記者たち』(インド、リントゥ・トーマス、スシュミト・ゴーシュ)が記録した新聞社の記者が実行するのは、対象に直接会い、紙媒体やSNSなどを通じて、真実を隠さずに伝えることである。

 男尊女卑の社会では、仕事を狭められたり、身の危険もある。けれども、報道することで、公的機関が動いて、インフラが整ったり、犯罪者が処罰される。報道は無力でないのだ。

 強大な資本がなくても、一記者に報道は可能だ。本道を忘れていなければ。

       

 

アクセスカウンター