難民へのまなざし

 フィンランドとて、難民には寛大でない。『希望のかなた』(フィンランドアキ・カウリスマキ)で受け入れを却下された青年をかくまうのは、料理店の店主だ。妹と生き別れになった彼のために職と住まいを与え、希望を持たせるのである。
 表情こそ無愛想だが、人情味あふれる人間を造形するカウリスマキ。難民への思い入れも、自国人へのまなざし同様、慈愛に満ちている。

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