心地いい部屋


ビフォア・サンセット』(米国、リチャード・リンクレイア)では、小説の宣伝でパリを訪れた米国人男性が、フランス人女性と再会。出発時間を遅らせて彼女の自宅を訪れる。
 室内は、あちこちの壁に写真が貼られ、食器や雑貨など、たくさんの物が置かれていた。雑然としているようでも、無秩序なわけではない。配色も置き方も、彼女なりの美意識で統一されているのだ。
 空間の演出が外来者を拒むわけでもない。混沌とした精神と調和した部屋は、心地よさを感じさせるのだ。彼女の感情に対しても、同様の気持ちを抱かせるだろう。

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