終らない小説

 陣野 ……コントロールしようと思っていない作家って、いつも小説が終ったときに始まっているんだと思うんです。小説が終わった瞬間に小説が始まっているというか。「共喰い」にも終わらせていない感じというのがあって、僕はそれはいい小説の一つの判断基準だと思っています。(陣野俊史「インタビュー 新芥川賞作家田中慎弥に10の質問」『すばる』3月号)

 終わらない限り、小説は続く。

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