憎まれ役

mukuku2007-11-25

 夫人ばかりに注目が集まるが、『レディ・チャタレー』(ベルギー・フランス・英国、パスカル・フェラン)では、チャタレー卿の哀感も目を引く。
 戦争で半身不随となり、若い夫人の性的欲求に応えられず、車椅子で事故を起こしそうになってかんしゃくを起こす。終わりのほうの場面で、杖を使って立った場面には、男性としての意地のようなものが垣間見える。
 猟番パーキンの繊細さと共に、憎まれ役のチャタレー卿にも、憎悪できない愚かさと哀れさがある。

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