世界のはずれで愛は叫べない

mukuku2007-05-26

『バベル』(米国、アレハンドロ=ゴンザレス=イニャリトゥ)は、たくらみのある映画だ。旅先で妻を銃撃された米国人観光客は、現地人に当り散らしたりして傍若無人にふるまうものの、妻の手術が無事に終わる。この夫婦の家政婦はメキシコ人。娘の結婚式の帰り、米国宅に戻る際に検問で妨害され、国境近くの砂漠に置き去りになったあげく、強制送還される。
 窮地に立ったときでさえ、救いの手は公平でない。国力の差が出るのである。
 世界はバラバラに見えても、どこかでつながっている。しかし、その位置には上下がある。
 
 

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