劇場という場

 さえない劇作家と、彼に振り回される女。二人の限りある時間を綴った『劇場』(日本、行定勲)は、実在の場所をモデルにして役者を使う映像によって、原作の古風な感覚に、いらだちと、心地よさが、付与されている。

 別れるべくして別れた二人。再開の場は、劇場だ。観る者(観客)と観られる者(役者)は、直接会話しなくても交差できるのである。

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