2019-12-13 お家の壊滅 経済合理性を考慮すれば、藩主の不始末も、家臣の金遣いも、計画性のなさは否めない。討ち入り時のやりくりだけはなんとか帳尻を合わせたが、その後の成果は時代を超えたものとは言い難い。当時の価値観の中でだけ、評価を得たものと言えるだろう。 『決算! 忠臣蔵』(日本、中村義洋)は、大石内蔵助が率いる赤穂浪士の討ち入り劇を金のやりくりの観点からとらえた喜劇だ。愚行によるお家の壊滅は、今日にも通じる普遍性がある。