殺戮の自発性


 環境対策のためには人口を削減すればよい。人間同士が殺し合いをすれば目的は果たされる……。こうした論理こそが、人類の歴史で戦争を絶やさない一因となっている。食料も資源も、人間が増えすぎないことで、備蓄できるという発想につながるからだ。
キングスマン』(英国、マシュー・ボーン)のIT富豪は、通信を使って人間をコントロールし、殺し合いをけしかける。世界同時テロならぬ、同時殺戮である。
 不自然な手段で人口が調整されることで、人間は地球に居座り続けていられる。他の生物より優位なのは、戦争の自発性なのか。人間は罪な生き物である。

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