楽しき趣味


 趣味や収集を徹底する人物は、いつの時代も少なくない。けれども、見聞の表現や嗜好のセンスにたけた者は、決して多くない。
 企画展『植草甚一スクラップ・ブック』(世田谷文学館)は、サブカル文化人である植草の、ノートや直筆原稿、スクラップ・ブックなどが、楽しげに並べられている。
 さすがの植草も、入院中は散歩や買い物ができなかった。メモの記述が痛々しいが、そんなときでも、空想した古書店は、楽しそうだ。

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