角川映画とは何か


 成功もあれば失敗もあった。批判もあったが、いわゆる角川映画が映画界のシステムを一変させ、観客に魅力を与えたのは事実だろう。
中川右介角川映画1976−1986 日本を変えた10年』(KADOKAWA/角川マガジンズ)は、黄金期の魅力を振り返る。
 複数メディアの融合やアイドル的スターの活用法は、他社に先んじていたが故に、旧体質の業界で否定され、いつか蹴落とされる運命にあった。
 際物ゆえに、永続性はなかったが、エネルギッシュな魅力があったことは否定できない。
 全盛期は去ったが、その手法は、形を変えて、様々な分野で応用されている。今こそ、振り返る意味があるだろう。

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