大人に向けて


 自分を信じなければ、行動はできない。信じすぎれば、他人を不幸に巻き込んでいることに気付かなくなる。
 人間が生きることの不条理を自覚しつつ、宮崎駿は『風立ちぬ』(日本)を提示した。
 大人と子どもとの補助線は組み込まれているが、純然たる子ども向けのアニメではない。
 大人が衰弱した今日、子どもにだけ語っていればいいという時代ではなくなったのだ。 

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