奇跡のような


 両親の離婚で鹿児島と福岡に離れて暮らす小学生の兄弟が、電車に乗って再会し、開通したての九州新幹線を見る。
『奇跡』(日本、是枝裕和)は、子どもたちが生き生きと描かれているばかりではない。彼らを取り巻く大人たちも、過不足なくとらえられている。
 悩みや欠点はだれにもあるが、奇跡のような可能性もまた、だれにでも開けている。命あるうちに、各々がそのことに気付かどうかであろう。

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