世界崩壊後の心得


 世界崩壊後の近未来へタイムスリップし、元の世界に戻れなくなった子どもたち。
漂流教室』(楳図かずお小学館文庫)の大人たちは、環境の変化に対応できず、権益に固執するばかり。子どもたちは、残されたわずかな物資と、小さな知恵を駆使して、生き抜こうとする。絶え間なく攻めてくる外敵や、仲間同士の争いにも、めげない。この世界から逃走するのではなく、踏みとどまって、少しずつでも世界を変えていこうと決意する。
 過去に戻れず、緑豊かな世界を取り戻せないからと言って、絶望するのではない。可能性がある限り、また時代のつながりが続く限り、生きる術はあるのだと、子どもたちの行動が、語っている。
 

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