自力


 家を流され、息子を失い、自治体の復興計画は進まず……。 
 祖先の代から住む土地で生きるには、人に頼ることなく、自力で復興するしかない。『先祖になる』(日本、池谷薫)では77歳の老人が、自力で家を建てる。病を抱え、残り時間は少ない。安全のため、妻と離れて、一人で暮らしながら、木を伐る。家の再建こそが、地元民に勇気を与え、先祖への恩返しにもなるのだ。
 共感者の協力で、見事に家が建つ。新築の自室で、老人は、うまそうに茶をすする。

 

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