見えたあとで


 津波に飲み込まれて一命を取り留めたジャーナリストも、死者の声を聞き取れる霊能者も、常人には見えないものが見えてしまうがゆえの苦労がある。
 だが、見えてしまったものを受け止めつつ、こちら側の世界で生き続ける方法もあるはずである。
『ヒア アフター』(米国、クリント・イーストウッド)のエンディングには、そんな希望と達観がある。

アクセスカウンター