持続力の源泉


 大作『七人の侍』を完成させるには、情熱と昂奮状態を長期間持続する必要があった。
黒澤明七人の侍」創作ノート』 (文藝春秋)のあとがきで、解説担当者の野上照代は、黒澤の言葉を回顧する。

 黒澤監督はたしかにこう言っていた。
「一時的に爆発するのはやさしいが、それを持続する力がなければ映画監督にはなれない」と。

 現場で大胆な発想と強固な決断を徹底させた黒澤のよりどころは、台詞・人物設定・場面などを入念に書き込んだノートだった。

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