よい作家

mukuku2009-01-17

 あの人にとっては初期の作品群にあたる戦中と戦後初期の作品が、やはり本当におかしかった頃の作品なんだと思います。ボクが太宰治を本格的に好きだ、よい作家だと思ったのはその頃の作品なんですよ。『人間失格』以降くらいのいわゆる晩年の作品というのはちょっと立派過ぎですね。(吉本隆明『貧困と思想』青土社

 世間的な評価と、より深い意味での作品の評価は、必ずしも一致するものではない。太宰自身はどう考えていたかも、気になるところではある。

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