フィクションの意義

mukuku2008-07-16

 劇場のなかに人は、全体が喪われたことを確認するのではなく、喪われた全体を求めるなにものかをみにいくのであり、喪われた全体を回復する意志をみにいくのである。(渡辺保『劇評に何が起ったか』駸々堂出版

 演劇について書かれた一文だが、あらゆるフィクションに当てはまることだ。裏返せば、現実に代わるだけの意義を持つものこそが、フィクションの存在意義になるということである。

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