2008-01-03 親と子 『サラエボの花』(ボスニア・ヘルツェゴビナ、ヤスミラ・ジュバニッチ)の母は、娘をいつも気にかけているが、接し方がぎこちない。娘は、敵兵のレイプで産まれた子なのだ。 子どもと親の人格は別である。しかし、人は、血のつながりを無視して考えることができない。 子どもが親から解放されるためには、親子のつながりをいっさい問題にしない世の中にするしかない。一方でそれは、親子の絆を失わせることにもなる。 親子に関するジレンマは、わたしたちをいつまでも悩ませるだろう。