笑い

mukuku2007-12-02

 落し話が通じるのは、聞き手が落ちを理解して笑うことが前提となる。
 こまつ座『円生と志ん生』(紀伊國屋サザンシアター)では、二人の落語家が小話をするが、修道女はなかなか笑わない。落語など知らないし聞いたこともない彼女たちには、話のどこが面白いのか、落ちをどうしたら笑えるのかが、さっぱりわからないのである。
 笑いの成立には、受け手と聞き手の共通基盤が必要である。修道女たちが小話の面白さを会得し、高らかに笑えるようになったとき、落語家との間には、平和な関係が生まれていた。

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