藤原新也はブログだけでエッセイ集を作るつもりだった。しかし、あらためてブログに目を通すと、方針を変えざるを得なかった。(『名前のない花』東京書籍)
言葉遣いも荒っぽいし、思ったことをあまり咀嚼することもなく書いていたりする。添削もしない書きっぱなしの場合も多い。
ブログの弊害である。
その荒っぽさがブログのまた良いところでもあるわけだが、今回はそれをそのまま活字にするというのはやっぱり違うのではないかという考えが生まれた。読んで味わいがあり、それを何年か後かにまた読んでも古く感じさせない。そのようなものを作りたいという意識で選んでみると、それに耐えるブログはわずか2割しか使えるものがなかった。
せっかく記すなら、鮮度の落ちないブログにしたいものである。