メモを使う

mukuku2007-05-12

トップランナー』(NHK)で、劇作家の本谷有希子が創作ノートを公開した。アイデアの思いつきだけでなく、行き詰ったときの自分に対する励ましまで、鉛筆で書き連ねている。
 アイデアとは、原稿に向かえば湧き出るというものでもない。書く前に、いくつものフィルターを通しておかないと、なかなか発酵しない。なにを書くにしても、こうした創作ノートのようなメモ帳を用意しておくと、便利だろう。
 その際、メモ帳の種類はあまり広げないほうがいいようだ。『ほぼ日手帳の秘密』(ほぼ日刊イトイ新聞・山田浩子編著、幻冬舎)では、落語や手品のネタなどを専門家が手帳に書いている。メモの場所を決めておくから、メモが分散せず、書いたもの同士でまとまって、作品として発展するのである。
ハチミツとクローバー』で知られる漫画家の羽海野チカは、中学時代からノートを書き、今では、次回作のセリフやシーンの覚書、仕事の手順までも書いている。(『KINO』vol.1、河出書房新社
 メモをメモとして終えず、使うことまで考え、それを実行できるのも、クリエイターの才能かもしれない。
  
  

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