院内のようでいて 

 テレビドラマをつないだものだが、劇場で見れば、3編合計で15時間を超える。夢遊病患者が、病院の呪いを解こうとする最終編『キングダム エクソダス〈脱出〉』(デンマークラース・フォン・トリアー)には、旧作を踏襲する人物や、その親族もいる。ほとんどが院内の物語でありながら、異様な人物とエピソードは、ホラーでありながら、滑稽劇とも言えよう。霊気のうずまく病院で、倫理観の欠如した職員たちが巻き起こす騒動は、あまりに異常であるがために、普遍的になったとも言える。院外の凶悪事件と、どこか共通するからだ。        

    

 

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