清廉なる作家像

 批判もあろうが、作家は新憲法のもと、不戦であることに徹した自国の戦後を、一見、欧米に寄り添うスタンスを見せつつ、世界に向けて訴えた。障害とされる生命体の中にも、純粋なる魂を見出したことも事実であろう。『大江健三郎 ノーベル賞の旅』(NHK)でまとめあげられた作家像は、あまりにも清廉すぎるのだが、そのすがすがしさを否定はできまい。

              

 

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