現実としての高齢化社会

 医療水準が高い半面、移民の受け入れ率が低い。こうした国において、高齢化は避けられない。サラ=ラブマン『超高齢化社会 日本が切り開く未来』(『ナショナル ジオグラフィック』4月号)が報告するのは、自治体や企業の対応だ。人的なネットワークだけでなく、ロボットを駆使した設備や、AIを活用した機材も開発されている。

 もはや、ベビーブームの再来を期する時代ではない。先進国故の現実を直視し、高齢化でも成立しうる国を築くべきだろう。高齢者の排除を望むかのような間引き論を妥当としないために必要なのは、道徳論ではなく、方策なのである。

                  

 

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